不意打ち



「安養寺でお父さんの健康長寿をご祈祷してもらったけん、御札を届けに行きたいんよ〜。」
と、母の急な願いで…夕刻、私は車を走らせました。



母を迎えに行く途中、スーパーでフラワーを買いました。
父の誕生日は10日ほど後ですが、この会えるチャンスに…と、思ったのでした。

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父の居る施設へ母と行きました。
あっ!と驚く施設の方々の様子で弟から聞いていた通り、またもや不意打ちであることを感じ取りました。



母は、体をちょっとひねりながら軽くジャンプして、
「じぃちゃん(夫)に会いたかったんよ。」
と、可愛い声を出します。



私は、その歳でその仕草は無いわ…と思いながら、恐縮しつつ長いお辞儀をしています。



母は、思い立つとすぐ行動する人です。人の迷惑など顧みないところが往々にしてありますが、年々度を越してきました。



予定外の私達の訪問は想定内だったようで、施設の素早い対応でエントランスホールで父と対面できました。



介護者から御札とフラワーを受け取った父は、母の呼び掛けに「あーーー」と、考え込んでいましたが、その後、私に気づき嬉しそうでした。



ガラス越しから見る色白さんの父はお風呂上がりの様子で、赤くほてった頭は薄くて短い髪の毛がフワフワ揺れていました。



ホールは寒かったでしょう。
お風邪をひきませんように。

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双子のごっこ遊び



今日の双子はご機嫌麗しく可愛い遊びをしていました。



二人は、座布団を敷き詰めてぽぽちゃん人形をお辞儀させたりピヨンピヨン歩かせたり寝かせたり、ごっこ遊びをしています。



話を聞いていると
どうやら幼稚園の出来事のようです。



「ババ先生は、お尻を拭くのが上手なんよ。」(ぽぽちゃんのお尻をなでながらゆっている)
「しかも、テーブルの汚れを直ぐ拭くんよ。」



「ババ先生は、カフェに行こうゆんよ。」
「しかも、宇宙にも連れてってくれるんよ。」



「ババ先生は、何回も何回もくしゃみをするんよ。」
「しかも、くしゃみは山も海も越えるんよ。」



「ババ先生は、スイーツが大好きなんよ。
「しかも、おやつの時間が終わっても次々出してくれるオカワリおやつは、後になるほどだんだん大きいおやつなんよ。」



「ババ先生は・・・」
「しかも・・・」
と、続く二人の話は面白くてついつい聞き入ってしまいます。



へ〜!と驚く話も有るけれど、リアルに想像ができるので、あながち架空の人物では無いようです。



「〇〇幼稚園に、そんな先生がおるん?」
と、尋ねると



「ババ先生は、ココにおるよ!」
と、二人が指さした先に私がおりました。



ワタシ?・・・

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