「安養寺でお父さんの健康長寿をご祈祷してもらったけん、御札を届けに行きたいんよ〜。」
と、母の急な願いで…夕刻、私は車を走らせました。
母を迎えに行く途中、スーパーでフラワーを買いました。
父の誕生日は10日ほど後ですが、この会えるチャンスに…と、思ったのでした。
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父の居る施設へ母と行きました。
あっ!と驚く施設の方々の様子で弟から聞いていた通り、またもや不意打ちであることを感じ取りました。
母は、体をちょっとひねりながら軽くジャンプして、
「じぃちゃん(夫)に会いたかったんよ。」
と、可愛い声を出します。
私は、その歳でその仕草は無いわ…と思いながら、恐縮しつつ長いお辞儀をしています。
母は、思い立つとすぐ行動する人です。人の迷惑など顧みないところが往々にしてありますが、年々度を越してきました。
予定外の私達の訪問は想定内だったようで、施設の素早い対応でエントランスホールで父と対面できました。
介護者から御札とフラワーを受け取った父は、母の呼び掛けに「あーーー」と、考え込んでいましたが、その後、私に気づき嬉しそうでした。
ガラス越しから見る色白さんの父はお風呂上がりの様子で、赤くほてった頭は薄くて短い髪の毛がフワフワ揺れていました。
ホールは寒かったでしょう。
お風邪をひきませんように。
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