
自分の意志に反して、ある記憶が 突然 鮮明に思い出され、手元が進まなくなる経験を幾度かしたことがある。
これをフラッシュバックと言うのか!と、認識出来たのは1年後で、
無情 ←2015年1月のBlogにその断片が見える。
今、ようやく冷静に振り返ることができるようになった。
彼はいったい、どんな苦しみを抱えていたのだろうか?
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2014年1月、某地方銀行に派遣で勤め始めた。
入行して間もない夕刻のことだ。
私は、雑巾を排水口に流してしまった。
クズ受け皿と内部のキャップが排水口に何故かセットされていなかったのだ。原因は、その状態を確認していなかった為だった。
上司の反応は私の想像を超えていた。
「どうしてそのような失態をした!」と、緊迫感のある声で直属の上司から質問を受けた。理由を訊ねて下さったので、背筋が凍りそうになりながらもきちんと事の次第を述べようとすると「言い訳をするな!」と、お叱りを受けた。
それでもナオ「どうしてだ!」と、大声で訊ねるので、自分が考察する原因と改善点を伝えようとするが上司は聞く耳を持たなかった。
万事は確認が大切という教育か?謝罪の訓練か?考えることの指導か?とも思ったが、そうではなく、何らかの仕打ちのような雰囲気だった。上司の意図は、理解不能だった。
顔面が蒼白になり、みぞおちあたりが張って息苦しかった。1時間余りフロントガラスに背を向けてロビーで起立をしていた。
自分の確認不足です。申し訳ありませんでした。以後気をつけます。
と、何度か謝罪をしたが、「違う!ちがぅ!チガゥ!」と、連呼し鋭い眼光を向ける。上司の責める目から逃れても、私の緊張が解けるには随分時間を要した。
善意の指導であると信じたいが、口調も顔面も終始恐かった。
恥ずかしい話…前半の問答の時か?善意とは違う!と気づいた時か?どのタイミングだったか定かではないが、上司の叱責とともにプチッと漏らしてしまった。汗だと思いたいが、肌着は微かな臭いとともにシットリ濡れていた。
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