事実をどう捉えるか


朝から土砂降りで、夫は仕事が休みです。
私は、いなびかりを時折感じながら これみよがしに珍しく床磨きをしていました。
手ぬぐいで手を押さえながら
コーヒー飲むぅ?♡
と、誘って いっぷくです。


ふと、Blogの下書きが目にとまりました。
母子生活支援施設に勤めていた頃のものです。
なんとも真剣な私です。

建設的な解答はできないけれど 聴くことはできます。 カウンセリングや傾聴をしていて「聴くことは待つことです」と、上司がおっしゃっていました。 「言葉を誘導したり、言葉を迎えに行くことは してはいけません。言葉を迎えにゆくことは、聴くことではありません。最悪のかたちになります。」とも。 自分の元へ来る人を迎えます。そして、相手が次の言葉が出やすいように相槌を打ちます。 この時、「来る人を単に迎えるのではなく、来る人を迎える為に、自らが来る人の元へ行くのです。」 と言うことは、懐に入って、聴き 共感し 受容するということです。 まだ実践は足りませんが、そのところは、なんとなくわかるのです。 その後が肝心なのでしょう。 上司の言葉を繰り返してつぶやいてみます。 “「言葉を迎えに行く」という行為は、最悪!” うぅーむ? この場合 ただただ聴いて 相手の言葉を待つ。 相手の感情を引き出す。 相手の事実を捉える力をアップさせる。 全て、相手が自分で考える! というニュアンスなのかな? 難しいけれど、知りたい!わかりたい!会得したい!


土砂降りだから、直ぐそこに夫がいて
「また、パソコンかい!」と、嫌味を言われ、
後ろめたさを感じるから、さも仕事をしているかのようにファイルを開き、
眠っていた駄文に気付いたのでした。
こんな天気だからこそ、懐かしくなり、表に出す気になれたのかな?

自分が真摯に取り組んでいた残像を垣間見てBlogを投稿しました。
向き合う人の心の機微を受けとめていた自分が居たなんて…

土砂降りをどう捉えるか‥‥
なんとなく幸せ♥

私は、健康です。
事実をどう捉えて、自分の人生の糧にしていくか
ちゃんと考えながら生きています。
人生が好転しています。
自分を取り巻く環境に乾杯です。
心身ともに健康であることに感謝です!


夫、そろそろ出掛けないかな?
紫陽花の花アップしたいんだけどなー♬
どうかな?

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もはや ここまで

母子生活支援施設において☘


人にはそれぞれ生まれ持ったペースがある。入所者が主体性をもって生活できるように ニーズに合わせて時間をかけ丁寧な関わりが大切であることを実感した。
利用者(退寮者・入所者)の話は、堂々巡りのこともあり、私は鑑みるばかり…
指揮をとって下さった寮長の向き合い方は、ほぼ感性と母性だった。
ただただ感心するばかりであった。

母親の投げやりな物言いや感覚は、寂しさと自信の無さを覆い隠す為だと感じた。そして、怪訝な顔や取り付く島の無い態度は、もっと私を見て!と、訴えている様だった。
その母親の子どもが寮長に訊ねる。
「私は、なんでここにおるん?」
寮長は、
「〇〇ちゃんとママがね。新しいお家に行くために ここで支度をするためよ。」と、言った。
子どもは
「じゃー今じゃねぇ。」と。
すでに子どもは退寮を自己決断している。

就労、子育て、健康、いずれもお困り感が見受けられず、親子の関係良し!社会的自立もオッケー!あとは、入居先!そのように職員誰もが思っているのだが…
その母親は抵抗を続け、この場所に居ることが美徳だと思っているかのように、決断に時間が掛かった。


もはや ここまで
私達は、本日付けで解雇になる。


何とぞ、日常のささやかなことで良いので、幸せの感度を高める努力をして頂きたいと切に願う。


空を見上げた。花粉なのか黄砂なのか青空で有るはずの空が霞んでいた。
だが、春の陽気は充分感じる。

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快音



わずか5ヶ月だったが、母子生活支援施設に勤務した。




施設閉鎖に伴い、後半の仕事のひとつは、データ化だった。
戦後まもなくから始まっているこの施設の入所者記録をPDFにおさめた。
朽ちて赤茶けた紙を淡々と複合機に通していると 粉塵で機器が止まった。
文字が自然と目に入ってくる。
その記録は、
事実は小説より奇なりを絵にかいたような人生だ
と、締めくくっていた。

記録文書を読み進めながら悲喜こもごもを想像すると 
その人生は恐ろしいほど波乱万丈だった。
あらすじは、話を盛らなくても大作映画を上回っている。
だが、それを映画化したとしても…
見終わった観客は釈然としないだろう。

努力が実を結ぶことは、ごくまれの事なのか?
記録されたそれぞれの人生に疑念が残るし、腑に落ちない!
その後の人生はどうだったのか?

住む所・子育て・職、それらの目処が立ち退寮していく母子を この施設は数百人送り出した。
退寮すれば片が付いたとは、言い切れない。
その後、社会に馴染めたのか、幸せになれたのか…
悲しいだけじゃない。嬉しいことをいっぱい見つけたのだろうか。

先だっての退寮者の困窮を身近に経験した私は、身につまされるものを感じてしまうのだった。




私達は残された時間、利用者の支援のみならず退寮者の支援を行っていた。

半年前に退寮をした主(Aさん母娘)から、高額な国民健康保険料の払い込み用紙にホトホト困り果てていると相談があった。
主の元へ訪問すると、
障害者年金の給付が止まり、来月どころか明日の生活が危うい状況だった。

私達は、
こんなはずでは無かったーーー!?
自分の身に起こっているかのように切実につらくなった。

何故なら、
主が退寮した折は住む所が決まり、職・子育て・金銭面等、先々の見通しが立っていた。
Mのご好意により故.叔父の遺産を相続し、生活費はもちろんのこと児童が大学を卒業し社会人になるまでの学費をも保証されているはずだった。

Mは、主の故.叔父の行き付けの居酒屋女将である。
主の話を聞くにつけ、Mの裏の顔が見え隠れする。
生活困窮の源は、あきらかに偽善者Mの介入だった。
通帳と印鑑を持ち帰り
「超高額な税金を払っとくから、棚からボタ餅のこの財産は無いものと思い、慎ましく生活しなさい。」
と言い、後見人さながら、主(A母娘)の財産を管理していたのだ。




施設閉鎖まで、あと10日! 
寮長の指揮のもと、早急にA母娘が不安を払拭できる道を考えた。

主と寮長と私の3人でMのもとにお願いにあがった。
主の生活設計の立て直しのご協力を頂くためあくまでも低姿勢で!とのことだった。
「お願い」といえば聞こえは良いが、ここで一勝負!と、乗り込んだのだ。



私たちは以前から、Aさんの意思を顧みることのないMの命令口調や、マウンティングの背景を懸念している。

やはり、
この日もMは、開口一番、自分の優位性を誇示していた。

そのMに Aさんの生活の困り具合を伝えた。
ご尽力を頂いたが、すっかり負の遺産となってしまったことを話した。



Mは、続柄の一番近い人Aさんが相続すべきだという信念で全国を駆け巡り、Aさんの為に相続争いを鎮静化したと興奮気味に話す。
そして、
相続争いの鎮静化に投じた費用は、旅費を含め売却額の8割であったと言う。

その領収書を尋ねると「そんなもの無いわね」と言う。
Mは、思い出す素振りをしながら広告用紙の裏に金額を連ねて走り書きをするが、その金額の根拠は何処にもない。
私達は腑に落ちない。



今後、Aさんの相談窓口は、庁舎の担当課になること、生活が困窮しているので法的に更なる調べがはじまるだろうことを伝えた。

すると、
Mは何故もっと早く頼って来なかったのかと Aさんを責めはじめた。
Aさんの健康と親子の将来を如何に心配しているかということと、自分の苦労話を細やかなリアクションで流暢に長々と語る。
そして、
「よっしゃ!」乗り掛かった舟、相続で発生した旅費は、人助けの旅行をしたと思えば安易なことだと言う。

いっときの高額所得で高額な国民健康保険料の払込み!市は庶民泣かせだ!そんな所に頼るべきではない。と、言葉巧みにAを言いくるめている。しかし、それを早急に払うことで医療費が軽減され、市役所に迷惑を掛けなくても親子で細々と生活ができる。
と、Mは自ら提案し 来週、その保険料全額を用意すると言う。



生活困窮打破作戦は大成功だった。

約束の日より数日早く、念願の国保料全額分を受け取り納付した。
これで当面の生活は緩やかだろう。数ヶ月待てば、障害者年金の給付も再度はじまる。

Aさんの生活がしばらくは頻拍しないだろうことを祝って、車中、3人で万歳をした。

四半世紀一番の見事なヒットだった。
快音が胸に頭に響いた。



おーい!そんな額で納得するんかーーーい!

と、ここまで目を通して下さった方々は 思われるかもしれないが、
これが私たちにできる精一杯のことだった。



私たちは運が良く 私たちの引き際は痛快だった。

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山場

私が勤めているこの施設は、3月末日で閉鎖になります。

「ほかに選択肢はないのか」と散々協議し、さまざまな手を尽くしたうえでの決断であったと聞きます。

下記は、1ヶ月前の日記です。眠らせていましたが、ひょっこり表出です。(笑)

………

継続試験を1月に受けていましたが、皆、不採用の通知がきました。

私の実力は、この組織では通用しないんだなーと、落胆しました。


休憩時間になると「春からどうするぅ?」と、職員間で話が飛び交っていました。

不安が頭をよぎる時、その不安を消すための方法は人それぞれです。


不安を解決するために4月からの職を探す気持ちは充分わかります。


凄まじいパワーで就活をし職を見つけた職員が、また一人退職しました。
もう一人の職員は、この組織の公募情報を得て先週面接試験を受け採用通知がきました。満場一致の合格と聞いています。


何の実績もない私が、4月からのことを案ずるのは身の程知らずですし、公募情報を見ても私が求めている職はありません。奮起してやり通せる自信が湧かないのです。

今、自分の心と体に正直に向きあってみると
私は不安なく過ごしていると言ったら嘘になります。
が、
あと1ヶ月、入所者が不安を払拭できるよう…明日のことや来週のこと来月のことなど生活設計が見えてくるまで、自立支援に励みたいと思っています。

入所者の声や暮らしの現実には様々な課題があります。
私の価値観や考えで向き合ったり行動したり そんな闇雲な発信はできません。
この方は、何をしてもらいたいんだろうかー?
と、
会話のなかで 相手からの求めに応じて 
自然と引き出される その方のお困り感に気付くことから 支援をしてきました。

今が山場です。と言いながら その山場は何度も巡ってくるのですが‥‥入所者と向き合うだけで精一杯です。

旅立つとき

ツバメは今 盛んに巣立ちの時期ですが・・・・
職場で向き合っている親子は、まさにその巣立ちのときです。
自ら空に羽ばたこうとしているのか?
追い出されると思っているのか? 
 今 旅立つとき
その大切な瞬間なのだと自覚して欲しいなー。

希望をこめて

朝、メッセージカードを作りました。


午後から 
みんなで 励ましの言葉を書き記していきます。